くろの話
度々登場してきた、猫のくろ。私の相棒。
3月4日の朝、天に召されました。
あと一歩で22歳、人間でいうと107歳くらいでしょうか。長い長い猫生でした。
高校生の時に拾って、青春時代~社会人~結婚~出産、人生の花形を全部共にしてきました。
私はおばさんになって、くろはおばあさんになりました。
もう数年前から、最期はこの腕の中で!を願って暮らしていました。
私とくろには幸いながら、世はコロナ禍。
テレワークをさせてもらえたのは本当に本当にありがたかったです。
体調がいよいよヤバくなって1週間。ほぼほぼくろにつきっきりでの生活。
家で仕事をしてると、カシャカシャいうので目をやると、なんとくろが膝に乗ろうとしてるではありませんか!
膝になんか特に乗らなかったんだけど、最期に甘えてくれるというあれでしょうか。
なんて幸せ!!
それからはずっと膝にのせて、乗れなくなったら腕に抱えて、この数日過ごしてきました。
最期の日の夜は、くろを傍らに寝て、ずっと抱かえて、何度も起きておなかが動いてるのを確認しました。
ぺったり胸の上で寝てくれました。
朝4時くらい、また不意に起きたら、今まで虚ろだったくろの目がすこししっかりして、
私を見ながら「ニャン。」「ニャン。」とかわいい声で何度もしゃべってくれました。
ここ最近は「ナ~オ、ア~オ」としか鳴いてなかったのですが、最近はそれもなくなって、でもこのときは「ニャン。」でした。
介護が長かったので、何度も「猫 最期」の検索をしてきましたが、よく目にした、「最後にメッセージを残してくれました」というあれでしょうか。
こんなんいいな~、と思っていました。
しゃべってくれました。
朝8時、子供を送り出すために、少し起き上がったくろに、「ちょっと待っててね。すぐ戻るからね」と声をかけて、
くろは立たない足がくにゃんとなってて、片手でこいこいしました。
「あとでね、すぐ戻るね、待っててね」
帰ったら、くろはいつものように横になってて、おなかを触ったら、もう動いてませんでした。
待っててね、っていったけど、もしかして私がずっと見張ってたから、逝きにくかったのかな。
ほんの隙をついて、静かに逝ったのかな。
こいこい、じゃなくって、ばいばい、だったのかな・・・
苦しげな感じは全くなくて、きれいなきれいな、くろらしい最期でした。
黒、クロ、くろ、くろくろくろくろ・・・・
永い間本当にありがとう。よく生きたね。おめでとう。大好きよ。大好きよ。大好きよ。
また会おうね。待ってるね。