小品展【books+】Ⅰ『西へ』
ハロウィンも過ぎ去って、すっかり冬めいてきましたが。
さてブログを振り返りますと、社長になって、ハロウィンの思い出語って・・・おしまい。な生活でしたが、
その空白の時間の中で実はいろいろやっておりました。
その中のひとつがこれ。久々の小品展【books+】です。
お馴染み、京橋の彩鳳堂画廊さんからお声をかけていただきまして、
わずかな時間の中でなんとか描きあげました~。(それ、8/末のハナシ)
タイトルは『西へ』。
books=本テーマということで、発想力のないワタシは「最近読んだ心に残った本」という、小学生のような自己テーマで進めることにしました・・・。
こちらの『西へ』はジョン・スタインベックの『怒りの葡萄』をオマージュ。
世界恐慌の1930年代、大規模資本主義農業の進展や、オクラホマ州はじめアメリカ中西部で深刻化したダストボウル(土地の荒廃による砂嵐)により、所有地が耕作不可能となって流民となる農民が続出し、社会問題となっていた。本作は当時の社会状況を背景に、故郷オクラホマを追われた一族の逆境と、不屈の人間像を描く。(Wikipediaより)
という本なのですが、私の中で強く印象に残ったのは、
土地を追われた農民が、「西にいったらいいらしいよ」というような噂に釣られて全家族総出で果のない移動をする・・・という情景。
しかも「だめらしい」とか「もっと西がいいらしい」とか、一言の噂で、たくさんの家族が移動をする情景。
まだ見ぬ素晴らしい「普通の暮らし」を目指し、信念を持って歩き続ける家族たち。
そしてその中にはもはやどこへ向かっているのかよくわからないものもいたはず。
私の描いた軍団にもよく見ると状況理解してないものがチラホラ・・・
いけどもいけども「普通の暮らし」にたどり着けない無常さをこのへんで表現。
もうペンとかで潰れちゃって、奥の人たち描けてない。
更にこの作品にはワタシのもうひとつの挑戦が。
初めて憧れの『岩絵具』(但、挫折してチューブ)を使ってみましたが、全然うまく塗れない!
カリフォルニアの「透き通るようなブルー」を目指しましたが、何度も塗り重ねまくってちっとも透き通らず。
しかも上の写真からもわかるように、猫にまでかぶる始末・・・
しまいにはどうしょうもないところ切ってしまいました。
新たな画材に敢え無く撃沈しましたが・・・
とりあえず描きあげ、ただいま展示中です。
お時間のある方は是非お越し下さい!
彩鳳堂画廊『books+』
2015年11月6日(金)~ 21日(土) 10:00 -19:00 日曜休廊
http://homepage2.nifty.com/saihodo/exhibition/2015/books_15.html