さらば愛しのビル

Posted on 1月 29th, 2011, by gyorin

以前住んでいた「エロビル」、ご存知でしょうか。

1Fがエロビデオ屋のマンガみたいな、でも本当は快適なビルです。

昨夜エロビルの前を通りました。

オヤ!と思ったら・・・・

エロビデオ屋がやっていませんでした・・・・

毎日、年中無休、12:00?26:00まで営業を続けてきたエロ。

真向かいに自然食品屋ができても動じなかったエロ。

バカなキャッチフレーズののぼりを一応定期的に変えてたエロ。

エロの店主はショボクレた初老の男性で、

最初オーナーかと思ったらちがうっぽくて、ただの雇われで、

店頭にある時代遅れのインベーダーゲーム機でたまに遊んでて、

よくぼんやりと座って煙草を吸っていました。

地域に嫌われそうなビデオ屋なのに、意外に近所のおばさんとかと挨拶しちゃって、

引っ越し間際にはちょっと仲良くなっちゃったりして・・・

気が付けば毎日お世話になってた自動販売機が撤去され、

窓を見れば元部屋始め、隣の新聞屋しか灯りが燈っておらず。

このビルもとうとう終わりでしょうか。

確かに廊下は老化してて、ドアに穴が開いてて、外灯は消えてて、

一番明るかったエロビデオもなくなった今、なんだか廃墟のよう。

素敵なビルなんだけどね。

「〇〇コーポ」とか気取らず、「?ビル」って硬派なネーミングも好きだったんだけど。

3Fの屋根のない開けた廊下からは空と電車が一望でね、

大好きな風景だったんだけど。

だけど思えばエロビデオ屋も厳しいでしょうね。

今時わざわざ顔会わせてエロなんか買わないよね。

あのオヤジはこれからどうするんだろう。

「ひとつの時代が終わった」とかいうのって、意外にこういう感じなんでしょうかね・・・・

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